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June 11, 2006

読み物

 最近盛り上がってる”和”熱。俳句は相変わらず稚拙なレベルだけど、句を読むことよりも本を読む方が面白かったりする。
当然おいらのことだから俳句に関するハウツー本も読んだりするんだけど、やはり一番心引かれるたのは「歳時記」だろう。

とうぜん中学や高校の国語の時間にも習ってるから説明不要なんだけど、おいらみたいに俳句に興味を持つまでは手に取って開いたことも無い人だっているかもしれない。そんな人のために少々説明を。

俳句には「季語」が用いられている。この「季語」ってのは読んで字のごとく「季節を表す言葉」なわけです。だから「春」は当然春の季語なんだけど、「桜」でも春を表すわけですね。
で、おいらが買ってきたのは夏の歳時記。季語の数が多いから一冊では収まらないため、春夏秋冬正月の5季節にそれぞれ一冊づつ出てたりします。もちろん、一冊で収まってるのもあるんだけど、字が小さかったり紙が薄かったりで使いにくいので。
これが非常に面白く、梅雨や南風(はえ)なんてのもあれば黴(かび)や鯵なんてのも収録されてます。
さらに面白いのは「桜桃忌」なんてのが。これは太宰治さんが自殺した日なんだけど、この日を「桜桃忌」と言って夏の季語にも使えるわけです。凄いですよね、日本人の季節感って。

 そんな季語になる言葉とその言葉の説明、それにその言葉を使った有名な句(この句の選び方も出版するセンスみたいですね)をいくつかづつ網羅してあるわけです。これをダイジェストにしたのが「季寄せ」で、これも一冊買ってきました。
おいらが買ってきたのは「ホトトギス季寄せ」で、これの便利なところは四季だけでなく月でも分類されてるところです。夏の季語でも「五月雨」を7月に使うのはおかしいわけで、やっぱり6月(旧暦の5月あたり)に使うのが正解ってことですね。だから月ごとにも分類してくれてるのは非常にありがたいのです。この分類方法を使ってるのはホトトギス編と虚子編で、後者の場合はちょいとおいらには編集が古過ぎて使いにくかったので。

で、やっぱりこれらを読み進んで行くと、いかに季節感が麻痺してるかってのが解ってきます。歳時記なり季寄せに掲載されている言葉ってのは、本来、日本人なら誰でも共通のイメージとして心に持ってたものなはずなんです。
誰だって「蚊」を春の虫とは思わず、夏に飛び回る寝苦しくていやな虫ってイメージがありますね。また「万緑」なんてのも初夏の緑が深い、そんなイメージがあるわけです。そんなものを網羅したのが歳時記な訳ですね。

実にこれまた奥が深く、「こんな言葉がこの時期をさしたのか!」とか、「こんな言葉は知らなかった」など、読むごとに発見があるわけです。ちょっとした小説を読むよりも面白かったりします。もし読む本が無くなったな〜って人がいたら、一度は読んでみて下さいね。国語辞典を読む(小学生の頃読んだ覚えがある)よりは面白いですよ。

それにしても、万年筆からとうとうここまで来たか!って感じだけど、やっぱり「日本人としての心」なんてものは大切にしたいな〜って思いますよね。

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